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記事一覧

般若の街角

                 * 般若の街角 (poem)         琥珀色の麦茶の湖面に 突然 幻の様に 町が現れるそして、祭りの太鼓や笛の音、それに賑やかな人々の声がしばらく続くそして、再び静寂が訪れ、いつの間に 町が消えているそして又、幻のごとくに赤と黄色い薔薇の花が咲く 花瓶の小さな口から、かすみの様な霧が現れ、深い霧は薔薇を包む霧が晴れると、薔薇は南国の街角に変化するそこには人々の笑い...

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映画「戦場のピアニスト」とアドルフに告ぐ

 ロマン・ポランスキー監督のThe Pianist を見終わってから、かなりのショックを受け、その後に、以前読んだ手塚治虫のマンガ「アドルフに告ぐ」を思い出した。凄く共通したものが一つある。それはナチスのユダヤ人迫害だ。確かにマンガの方は主人公の新聞記者、峠三平は超人的な体力で、ナチスに拷問されても、日本の特高に拷問されても、直ぐそのあとは活躍できるのだから、普通はありえない。しかし、近松門左衛門の【虚実皮膜...

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銀河アンドロメダの猫の夢―43 【真珠のようないのち】

オオカミ族の一人が銀河鉄道に向けてピストルを発射した。花火のような音をたてて、幻の邸宅と銀河鉄道の間に、美しい大きな一輪の花をひらかせ、さっと、再び手の中にピストルがにぎられた。 「我々を脅かしているようですけど、一方で、我々を楽しませてくれているようにも思える。嫌がらせもあるかもしれませんが、滅びて幽霊となっても、オオカミ族...

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銀河アンドロメダの猫の夢―42 【脱原発】

 いつの間に銀河の野原の、緑の邸宅の周囲を巨木の菩提樹が二本おおいかぶさるようにはえている。「見てごらん、あのコーヒーを飲むオオカミ族のヒトの幽霊を」とハルリラが言った。吾輩はじっと見た。オオカミ族の亡霊の涙が珈琲の茶碗に落ちるその一滴に過去の栄光の影が映ったような気がした。が、吾輩はそれ以上に知路の緑の目に引き付けられた。それはまるで月の光のようではないか。その光が我らの吟遊詩人の方に向けられて...

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銀河アンドロメダの猫の夢―41 【歌姫】

 アンドロメダ銀河鉄道のブラック中央駅の入口の横には巨木が生えており、駅の構内は、色々な民族が集まっていた。その賑やかなこと。弁当売りの背の高いキリン族の男が大きな声をはりあげている。「弁当! 弁当! こんなうまい弁当はどこの銀河にもないよ。銀河弁当だよ」あの工場長に似たタヌキ族は茶色のカーディガンのような服を着た人が多いと吾輩は思った。キツネ族は緑と白のまだらのワンピースに似た服が多い。夢見る詩人...

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